20230406 防御本能

栗本慎一郎「縄文式頭脳革命」、古い本だけど何気なく読み直していたら面白い記述あり。人は意図的に間違った行動に走ることがある。

 

ある老婆はおそらく過去に英語に関する精神的トラウマを受けたことが原因で、外来語を扱う時には極度の緊張から「バ」と「パ」、「べ」と「ぺ」などをかならず逆に発音する症状を見せた。「バッグ」と「パック」、「ベット」と「ペット」その他、完璧に逆に発音していたという。これは潜在意識がいかに強固で確実なものであるかを示す事例だという。

 

何か不測の事態が起きた時、優秀な人間は一旦立ち止まって何が起きているかを見極めようとする。多くの凡人は、考えることを放棄して何かすぐにできることを始めようとする。優秀とか凡人とか言うのは文脈から引いてきた表現で、必ずしも適切かどうかはわからないが、こう言うことはよく見るなあと思う。

 

著者は、不測の事態で凡人がいきなり切った張ったを始めてしまう理由を、その人が事態を恐怖しているからだと考察している。

 

このような記述から考えられるのは、我々は潜在意識に刷り込まれた精神的トラウマに直面する歳、あるいは不測の事態が起きてパニックを起こした場合、正常な判断ができなくなる。それでも何かしなければならない時には、手短にできることに着手してしまう。それも必死に。

 

これは、意外に基本的な心理学なのかも知れない。相手を正常な判断ができない状態に追い込むのは、おそらく詐欺の基本だろう。

 

正常な判断ができない状態で、人間の行動を支配するのは一種の防御本能らしい。それは、思慮深い行動とはかけ離れた場合が当然ながら多くなる。

 

今、ワクチン後遺症の話題が静かである。世界中で、この問題に向き合っている孤独な個人はたくさんいるはずなのに。彼らは、恐らく精神的に金縛り状態にあるのではないか。日常生活は普通に送っているが、ワクチンの話はすることができない。それを語り出すと、とても恐ろしいことが起きているという現実に向き合わなければならなくなることを察知して、沈黙を守る。

 

これは、切った張ったを始めることとは違うが、一種の精神的な防衛本能かも知れないと思う。向き合えないのだ。そんなのはなかったことにしてくれと思っている人は多いのではないか。

 

先の対戦で戦地から帰還した兵士の多くは、現場で何が起きたかを語らない。シベリアからの帰還者は、ソ連にされたことを語らない。ベトナム帰還兵も語らない。それを語ることによって、精神的トラウマを呼び起こしてしまうことを恐れているのだと指摘する本もある。そう言う可能性は大きいだろうなと自分も思う。

 

超過死亡が増え続けている。ちょっと情報収集能力のある人がこれに気づかないはずがない。その原因がワクチンだろうなと考えないはずもない。でも語る人は意外に少ないかも知れない。日本の人口減少は、こうして静かに進んでいくのかも知れないと考え始めた。