20240812 ザポリージャ原発の発火

どうやらウクライナ軍は、ロシアが抑えている同国東部地域のザポリージャ原発を砲撃したようです。私は「ロシア在住です」さんのXで画像(キエフ政府が公開したもの、とされています)を見ました。あの特徴的な2棟の太い煙突のような構造物のうち、一つから黒煙が舞い上がっています。私にはこれが何を意味するのか分かりませんが、上記投稿によれば冷却棟の火災ということです。おなじみロシアのザハロア報道官はこれに対して「核テロである。IAEAは何をしているのか」と発言したとか。

 

ところがMSMでは全く異なり、ゼレンスキーが「ついにロシア軍が原発敷地内で放火した」とSNSに書き込んだことを大きく取り上げています。そちらの方が表の見解になりつつあるようです。私の見たところ恐らくロイターが発信し、日本の通信社、新聞、テレビ、ネットニュースは一斉にそれを拡散している状況です。ロイターは、ロシア軍が大量のタイヤに火をつけて燃やしていると書いているそうです。

 

その中の一つ、Yahoo!ニュースを読んでみると、現在ウクライナ軍は反転構成中で、ロシア領土に展開し、クルスクまで数十kmまで迫っている。クルスクには原発がある。劣勢なロシア軍は、クルスクの原発を攻撃されないように、先んじてザポリージャで放火して牽制しているのだという論旨でした。これはちょっと。。。無理があるような。私には贔屓の引き倒しに読めます。

 

ウクライナ軍のロシア領土への越境攻撃ですが、これについては藤原直哉さんはロシアの大釜作戦(油断していると見せかけておびき寄せ一網打尽にする)ではないかと指摘し、「ロシア在住です」さんはNATOが総力を上げて侵攻してきておりクルスクの状況は予断を許さない。ウクライナは2022年から、ずっとこのクルスク原発を狙っていた、と書いています。相変わらず、情報戦というか真実はなかなか見えにくいところです。

 

ただ、常識的に考えて、ロシアからの天然ガスがなければやっていけない独仏北欧らが本気でロシアを潰すはずがないし、そのパイプラインがウクライナを横断している事実も最終的にはロシアの勝ち、を担保しているのではないかと思います。ガス栓を閉めれば敵は全滅というポジションにいるロシアが強い。NATOはほぼ最後の賭けに出ている形なのではないでしょうか。

 

あとインドに逃れたバングラデシュのハシナ元首相が「米国に対してセント・マーチン島に軍事基地を許可すれば私の権力は安泰だった」と愚痴をこぼしたとインドの新聞が書いているそうです。むむむ。とすれば騒動の発端になった学生デモは例によってCIAの扇動だったのか?となると私の見立て「ハシナ元首相がアメリカ寄り」は誤りかも。という状況です。バングラの新政権は怪しいグラミン銀行創立者ノーベル平和賞受賞」が就くそうですから、ますますハシナ女史は国民派だったということになりそうですが、さてどうなのか。。。これも日本の参考になると思うのでフォローしたいと思います。