アポリージャ原発を「攻撃」しているのはロシア軍だということになっている。そう報道されている。ロシアは原発を攻撃する悪い国だというイメージが広められようとしている。
しかしおかしくないか？
3月初旬の時点でザポリージャ原発はロシアに占拠されたと報道されており、その時点ではロシアは原発を人質に取る悪い国だという論調だった。
ロシアは自分が占拠している原発に自ら砲弾を打ち込んでいるのだろうか？
ロシア側の主張を確認すれば、9月時点で原発に攻撃を行っているのはウクライナ軍だという。それなら話はわかる。しかしウクライナ側はロシアが攻撃していると言っている。西側メディアはその発表をそのまま流している。日本のマスメディアもだ。
これ、非常に簡単な話で、要するにウクライナは追い詰められてついに自国の原発を攻撃するに至っているという話だと思うのだが、ついこちらも「なぜロシアは自ら占拠している原発を攻撃するのか」などと一瞬でも考えてしまったことが悔しい。
戦争というか国際紛争に嘘の報道、フェイクニュースはつきものだと思うけど、これは随分レベルの低い話だと思うぞ。攻撃しているのはウクライナだ。間違いない。
と自分は思うのだが、勤め先で古参のエンジニアとこの話をしたら、衛星観測でどちらが原発を攻撃してるかわからないもんですかね、ときた。いや、そこまでする必要ないわ。
フィクニュース効果は侮れない。論理的に考えれば疑いようのない事実まで簡単にイメージを歪めることができる。ひどい話である。
どうせIAEAの査察も茶ばんだ老師、それを拒むのはロシアだと報道されることだろう。
