救世主に気をつけろ

ワクチンの教訓を考えれば、それは救世主には気をつけろだろうな。

 

コロナは正体がわからない、重篤になる、治療法もない、すごく感染力が強い、諸外国では大変なことになっている等々の情報で我々はパニックしていたのだと思う。そこに、前例のない速さでよく効くワクチンが開発されましたというニュースが入ってくる。国民は沸き立つ。

 

行政は承認に時間をかける。当たり前だ。でも世の中の雰囲気がそれを許容しなくなる。早く承認しろとなる。効くのか安全なのかは二の次になる。そういう雰囲気、あったんじゃないか。

 

何か恐ろしいことが起こることはあるだろう。感染症とか地震とか洪水とか。助けてやるぞ、と救世主が出てきてそれに思わず乗っかったりするだろう。そうすると薬だと思っていたら毒だったり、救助船だと思っていたら海賊船だったり、偉大な指導者だと思っていたら独裁者だったりするわけだ。

 

まずはパニックになっちゃいけない。でもパニックになることはある。そうであっても救世主をいきなり信じてはいけない。まずは疑え、というかパニックに陥っているなりに自分で考えろということだよな。