20240524 電気料金値上げ

6月使用分の電力料金(7月支払い)が、政府の補助金が廃止されることから大手10社で全て値上げされることが報道およびネットで騒がれています。特に関西電力九州電力の値上げ幅が4割を超える(!!!)とのことで槍玉に上がってます。実はこの2社は他社と比べて現状割安で、今回4割上げても例えば東電より安かったりするわけですが、とはいえどの会社も揃って過去最高水準の黒字なので、利用者というか国民が怒るのは当然でしょう。なぜなのだ、と。

 

その大きな理由として指摘されているのは再エネ賦課金の値上げで、例えば標準的な家庭の電気料金は東電管内では月額7千円、うち再エネ賦課金は560円でした。この3月まで。それが4月からなんと1,396円へと2.5倍に引き上げられたので、その分を値上げしないと電力会社の利益が減ってしまう、ということです。プラス、例によってインフレだの経費増だのを入れ込んで、必ず利益が出る価格設定にしている点は、地域独占と言われた電力事業改革以前の電力会社の姿と何も変わっていません。

 

というわけで言語道断な所業であるわけですが、派生的な議論には気をつけなければいけないものがいろいろあると思います。例えば、だから原発を早く稼働しろ、という主張は出てくるでしょう。原発をいくら稼働したって電気料金が下がらないことは私たちは既に経験済みであるにもかかわらず、そうだそうだと言い出す人はいそうです。よりクリーンな電力を大量に供給するためにもっとソーラーパネルを整備せよ、今では曲げることができてビルの壁にも貼れるパネルができているんだぞという意見は既にあります。ポジショントークだと思います。

 

電力は、湯水のように使うものではないのだろうと、私は感じます。それが固定費になってしまうと、供給者にいいように操られてしまう。水道や鉄道もそうですけど、こういう生活の基盤になるものは、あれこれいじられないように守っていくのが政治だと思いますが、もう少し国民が追い詰めて変えてやらないと、彼らはまだ好き放題やりそうですね。頑張りましょう。

 

さて他に気になったニュースとしては、定額減税を給与明細に書き込めと自民党が言って炎上していること。もうどうすれば嫌われるかを研究し尽くしているとしか思えません。アイルランドノルウェー、スペインがパレスチナ国家を承認すると発表。対してイスラエル外相は、この判断はアイルランドノルウェーに深刻な結果をもたらすだろうと恫喝(なぜスペインを除いた?)。イギリスの砂区首相は下院の解散と7月4日総選挙を発表。支持率から見て政権交代は確実とされるが、相手の労働党党首スターミー氏は世界経済フォーラム信奉者なので結局何も変わらないだろう、事態はさらに悪くなるかもとの観測あり。

 

絵として驚いたのはイランの頼氏大統領の葬儀の模様です。数万人は集まったのではないでしょうか。ものすごい人数でした。あと、カタールオマーンUAE、サウジ、バーレーンチュニジア、エジプト等々から元首や外相が弔問に訪れており、イスラム・アラブの連携を促進した効果も感じます。

 

最後に、buuさんという方の一昨日のX投稿で「なんか国会審議の雰囲気変わってきたぞ」「これまでは政府が『指摘は当たらない』『お答えは差し控える』と言われると質問者が引っ込んでいたが、今それをいうと場の雰囲気が『何言ってんだか』と険しくなる感じ」というような内容を記していました。私も予算委の動画を見てみましたが、確かに。そもそも『指摘は当たらない』って、自分で決めることじゃないよね。