20240417 イスラエルとパレスチナへの視点

西森マリー「帰ってきたトランプ大統領」読了。とてもよく整理されていて、同著者のこれまでの著作に比較してすごく読みやすいです。

 

内容は、すでに流布されている陰謀論を丁寧にまとめたものと言って良いと思います。大きく構図を描けば、Qとトランプがカバール(西森氏はこういう表現を使う。大きくはバチカン、英王室、そして国際金融資本(主にロスチャイルド))をいかにして追い詰め、殲滅しようとしているかを細かな事象を寄せ集めて整理して読ませてくれるものです。トランプとQが正義だという立場が明確ですから、勧善懲悪の時代劇みたいにすっきりしています。

 

例えば、2020年の大統領選挙不正の証拠は全部上がっている。議事堂襲撃はカバールが仕組んだ偽旗だ。カバールは違法外国人を何百万人も米国内に招き入れ、学校教育でLGBTQを仕込み、アンティファやBLMに暴動を起こさせ、米国の伝統的な価値観と社会を壊そうとしている。また中東紛争から第三次世界大戦を起こそうとしている。これらを食い止めるためにはトランプの大統領復帰しかない。アメリカ合衆国南北戦争に起因する財政難から国を国際金融資本に売り渡した株式会社なので、本来の立憲共和国に戻さなければならない、と、これもすでに勉強した内容でした。

 

気になった一つはコロナとワクチンの話です。5年前にワクチンは危ないと誰かが主張しても消されてしまったに違いない。その恐ろしさを理解するためには、実際に打たせてみる他ないのだ、という考え方でトランプとQはワクチン接種を推進した。おかげで誰もがワクチンの嘘と恐ろしさに気づいたではないか。ワクチン被害を受けた人々がみんな亡くなった数十年後には、この作戦の正しさが理解されるだろうと書いている。ここは、ちょっと理解するのが難しい部分だと思われました。

 

もう一つはイスラエル。カバールはイランとも通じている。米政府はイランに資金を渡し、ハマスを間接的に支援している。アメリカ国内ではパレスチナを救え、イスラエルは残虐だとの声が強くなっているが、これはアンティファやBLMと同じ流れだから気をつけろという記述です。全ては第三次世界大戦を起こすための仕込みだから騙されるなと。なるほど。こういう考え方なら、トランプがずっと「イスラエルと共にある」と言い続けていることと付合しますね。

 

ガザから送られてくる悲惨な動画は、我々の同情心に訴えかけ、イスラエル憎しの気持ちを昂らせます。これをアンティファやBLMの見え見えのパフォーマンスと同じものだ、という意識は正直、自分にはありませんでした。

 

が、紛争の背後には常にそれを焚きつけるものがいる、それが歴史の真実だとすれば、一考に値する見方かもしれません。そしてイランの中にはそれに乗せられまいとして慎重にことを運ぼうとする人たちもいると。そう考えると、なんとなくわかる気もします。

 

ワクチンの時も、素直に従った国々と、なんとなく従うフリをした国々があったと思うし、第三次世界大戦のきっかけになれと言われて、表面上はシナリオに従いつつ寸止めで終わらせようとする役者もいるみたいで。やっぱり、最上位から指令を出している存在っているような気がするな。