20231127 改めて統一教会を考える

数日前にトランプはいくつか失策してるぞと書いた。その一つはワクチンを推奨したことで、そのような演説の動画も数多く残っている。ワクチンは怪しい。これはもう最初から見えていたことで、なんで正義の使者、人民の味方たるトランプが打て打てと叫んだのだろうか。本人の最近の言い分を探してみると、どうもファウチに騙されていたということらしい。それはありうると自分も思う。当初つまり2019年末から2020年初頭の段階では情報がなかった。あれは一体何なんだと誰もが思っていた。これは大変な感染症です、しかしmRNAという最新技術を使えば半年一年でワクチンを開発できますぜ、とファウチは言った。トランプはそれを信じた。いやトランプのバックは米軍というではないですか。秘密軍事作戦は連戦連勝というではないですか。それなのに、なぜコロナはデマ、ワクチンは毒、という情報が最高司令官のトランプに上がらなかったのか、という謎は残る。軍の中も悪いのと良いのがいて、2020年時点のトランプは軍に悪いのがまだ残っていて嘘をついているということがわからなかったのだ、ということか。

 

もう一つは統一教会系団体のイベントに何度も何度もビデオメッセージを送っていること。最初は2021年、次が2022年、最新は2023年5月だ。もはや完全に、関係を隠さないどころか知られてもいいと思ってやっているし、トランプを支えていると言われる軍のいい人たちも黙認していると考えないといけない。いや、ビデオメッセージは偽トランプだよという見方もあるかもしれない。ならば、トランプを支持する人たちはあれは偽物だと騒がないとおかしい。誰も騒がない。かといって、トランプは統一教会と仲がいいぞ、悪いやつだぞ、というような攻撃材料に使うこともしない。不思議な静穏の中に、統一教会系団体イベントにメッセージを送るトランプがいる。

 

この団体はユニバーサル・ピース・ファウンデーション(略称UPF)と言って、2005年に文鮮明韓鶴子によって設立されたとwikiに書いてある。なんと!もう統一教会の兄弟団体そのものではありませんか。トランプの演説内容は、まあまともです。全ての人は政府ではなく神から与えられた権利、自由、尊厳によって祝福されなければいけません、などと語っている。ただし2021年の8分に及ぶビデオメッセージの中では設立者を大いに持ち上げていたというから、これが偽トランプでなければ、彼は統一教会のことを評価する立場だと受け取るのが自然でしょう。

 

なぜなんだと思って少し検索すると、統一教会は元々米共和党と親密なのだと解説する東京新聞の解説記事があった。文鮮明アイゼンハワーニクソンと会談している。また文鮮明は米国内で反共を主旨とする集会を数多く開いたという。70年代後半に米民主党文鮮明勝共連合の活動を問題視し調査委員会を設けた。委員長の名前から「フレーザー委員会」という。委員会は米政界でKCIAの影響力が増していると注意を喚起。また関連調査で日本政府に協力を依頼したが当時の福田赳夫首相はこれを拒絶したという。福田は岸の直系で当然ながら米共和党に近いことが理由ではないかとその記事では推測している。

 

統一教会問題は日本では自民党が汚染されてまともな政治をやってないという文脈で捉えられるが、世界規模で見れば違った様相を呈してくるようだ。社会主義的な政策を掲げ大きな政府を目指す民主党、自由や自己責任を重視し社会主義化を嫌う共和党というのは分かりやすい対立軸だ。トランプも決して独立的に正義を体現しているわけではなくて、共和党と長い関係にある先は大事に扱うという政治家らしい行動をとっているということだろうか。統一教会が日本でやったことは、政治家の買収みたいなことで政教分離に反すると思うし、信者からお金を巻き上げる詐欺商法的な品のない活動は批判されるべきだと思う。一方で家族を大切にしろなど、意外にまともなことも言っている面はある。ちょっと距離を置いて再評価すべきこともあるかもしれない。

 

共和党民主党の対立?ということで言えば共和党イスラエル支持、民主党は躊躇いながらもパレスチナ難民を虐殺するなと言っている。この辺、誰かわかりやすく説明してくれないかな。少しまた検索してみようかな。