20230620 米国務長官の訪中

国家首脳の外国訪問は、普通の出来事ではなくて、目的なしに実行されることはあり得ない。それが、副大統領以上に権限を持つ実力者とされる現役の国務長官が訪中というのは、只事ではないのだがあまり突っ込んだ解説を見ない。

 

さてここから先は、何の根拠もないただの推理である。

 

普通の感覚で言えば、例えば副社長または専務にライバル社の社長と会ってこいと言う命令をトップがしたと言うなら、それは相当に困った時、あるいはたってのお願いがある時だろう。なんて言ったって、向こうからではなく、こちらから行くのである。立場も上下は、力関係は、この一点でもう明確だと思う。頼む側、頼まれる側。訪問せざるを得ない側、訪問を受け入れてやる側。

 

米帝あるいは民主党政権は何に困っているのか。何を中共にお願いしなければならないのか。

 

補助線として米露の関係性があると思う。今の状況でアメリカはロシアに接触できない。ロシアと中国の力関係は、少しロシアが優位というか上に立っている感じはするが、それでも中国の影響力は絶大だし、何よりもロシアと話ができる。

 

停戦の仲介依頼というイメージが湧いてくる。ウクライナは、もうダメなのだ。収まりがつかない。なんとか、格好をつけて終わりにしなければならない時期が来ている。中国が間に入ってくれれば、形はできる。

 

もう少し踏み込んで、もう米帝は終わりだから、なんとか面子を立ててくれ。そんなお願いかもしれない。

 

BRICSアメリカも入れてくれ、あるいはアメリカとも関係を作ってくれ。そこまでは行かないかな。

 

藤原直哉氏の見立てによれば現在の米連邦政府は消滅する。代わってテキサスやフロリダを中心とした新しい政府が樹立される。その新政府が新ドルを発行し、旧政府(現政府)とFRBが発行するドルは失効する。そういうシナリオが進行中だとすれば、中国に対して、新しい政府を承認するな。現政府との関係を維持してくれ、そんな依頼も考えられる。あるいは、そういう依頼を内々にしておいて、それを確定させるための首脳会談を受け入れてくれ、というものかもしれない。

 

ネット情報によればバイデン一家の犯罪が明るみに出て、政権交代が早いかもしれない。それは外国には言えないだろうが、そういう想定のもとで、民主党中共との連携?を維持してくれとのお願いかもしれない。

 

これに対して習主席は、台湾問題は中国の外交の核心であり、突出したリスクだと返答した。要するにアメリカ現政府の台湾政策に対して釘を刺したのだ。強い釘を。

 

とにかく、何か潮目が変わった。大変な年になったものだと思う。