ペトロダラーシステム。よく知りませんでした。

 

元々はサウジアラビアアメリカの2国間の取り決めだったようですね。アメリカはサウジアラビアの安全保障を約束します。その代わりサウジ産の石油の売買は全部ドルでやってくださいと。日本がサウジから石油を買っても支払いはドル。サウジはドル以外受け取りません。そんな話をまとめたのは、ドルが金との兌換性を放棄したから。

 

石油はドル払いでないと買えない、となれば世界中でドル需要が喚起されてドルの価値は維持される。それが基軸通貨ということなのね。いくらドルを刷っても価値が下がらないとなれば刷るよなあ。で、世界中にドルが溢れている。

 

サウジの安全保障が引き換えなんだから中東情勢は不安定な方がいいですよね。

 

おかしいじゃないか、俺の国はユーロでもらってもいいぞと宣言したイラクは攻め込まれて主導者のフセイン氏は絞首刑にあった。

 

ここが問題の核心の一つだと。

 

ロシアがドル経済圏から締め出される格好で、中国やインドとの石油の取引を人民元やルピーあるいはルーブルでもいいじゃないかという話をまとめそうだと言います。中印が入れば大きいですよね。ドルは基軸通貨の地位を失う。どういうことか。みんな、石油を買うためにドルを溜め込むことをしなくなる。世界中のドル需要が減少し、ドルの価値は下がる。ドル安。ていうかドルの崩壊。

 

こういう大事なことは学校で教えてくれよと言いたいところ。信用創造とか、本当に大事なことは教えられない。でも今回のロシアによるウクライナ侵攻でこういうことも理解されるようになってきた。すごい勉強になる。

 

ちなみに産油国ベネズエラは2017年からドル以外でも代金を受け取るぞと言っているようです。だから反米と言われるのでしょう。西側からひどい仕打ちを受けている。ところがロシアから石油や天然ガスを買えなくなるアメリカが、ベネズエラさん売ってくださいと申し入れるという。いいじゃないですか。支払いはボリバル・ソベルノ(ベネズエラの通貨)でね、と言ってやったら。