20220826 ではなぜそれが起きたのか

アメリカが東アジアから退こうとしている。それが日本の混乱の源だということはなんとなく理解できたような気がする。そしてその流れは止まらない。いずれにせよアメリカはいなくなる。とするとこれまでアメリカが支配してくれるという前提の下で思うがままに振る舞っていた連中が後ろ盾を失って壊滅する。これはもう避けようのないことだから、その一例として萩生田氏が統一教会と縁を切りますと言おうが言うまいが小さなことなのだ。本人は必死だろうけれども。

 

アメリカは既にアフガニスタンから退いた。さらに遡れば南ベトナムから退いた。歴史を見ればイギリスがインドから退いたりスペインが中南米から退いた例もある。ただ今回の流れはそれらと比べてもとても大きい。

 

なぜアメリカは東アジアから去っていこうとするのか。

 

ざっくり言えばもう持たないと言うことだろうけれども、不思議である。と言うのは、支配すると言うことは支配した先(今回の例で言えばアメリカにとっての日本)から吸い取れるものを吸い取っていい思いをすると言うことだから、力が弱まってきたならさらに吸い取ろうとするはずではないか。手放すものかと思うはずではないのか。

 

力がなくなってきたから手放すと言うことであれば、支配にもそれなりの資源の投入が必要で、それができなくなってきた。支配することが割に合わなくなってきたと言うことか。

 

例えば統一教会が日本国内で集める資金の額は数千億円、韓国北朝鮮への送金は数百億円と言う報道があった。その程度の話なのだ。アメリカは東アジア駐留におそらく兆円単位のお金を使っている。原資は国債で書いては日本や中国だった。日本は今でも米国債を買い続けているが中国はやめた。中国は経済的に行き詰まり始めた。工業化が一段落したからだ。

 

ここかな、ポイントは。

 

ファイナンスできなくなったのだ。アメリカが。

 

中国の経済成長から吸い上げられるお金の規模感からすれば、日本の米国債購入などものの数ではない。追い打ちをかけたのがロシアの叛逆で、石油売買の決済通貨としての地位をドルが失いつつあることはもう決定的にアメリカのファイナンスを崩壊させる。それを見越してのインフレだろうが抑え込もうとして金利を上げれば米国債は減価する。出口がなくなったのだろう。

 

支配国というのは結局のところ寄生虫であり、帰省する先が細れば没落するしかない。今回の事象を見れば世界経済がもう成長しないことがすべての原因のような気がする。支配層は再生可能エネルギーなど経済の非効率化を促進して新たな投資先を作ろうとしているが無理筋に見える。一方で人口削減も目標として掲げているとすれば、支配層の頭の中も混乱しているように思われる。