20240403 自由な知的活動

イスラエルがシリアのイラン大使館をミサイル攻撃し、早速ハメネイ師と大統領が報復辞さずとの声明を発表しています。ハマスの背後にイランを想定しての攻撃でしょうが、なぜシリアのイラン大使館なのか私には理解できません。これだけ国際世論が離れているのに、さらに敵国を増やして刺激してイスラエルは何を得ようとしているのだろうかと。イランが振り上げた拳をどう下ろすのか心配です。大事にならない?最低限の線ということで攻撃対象を在外公館にとどめたのかな。

 

今日はちょっと懐メロ的な話題を書きますが、Amazonのあなたにはこれを推薦しますメールでグラハム・ハンコックの新刊が紹介されてきました。Amazon、どうしてわかるんだ。AIすげーなと思います。

 

20年くらい前でしょうか、話題になった神々の刻印。一種のエンタメとして楽しみましたけど、ピラミッドの建設意図解読の部分は迫力があって、ひょっとするとそうかもな、と思わせられました。今から思うと、ピラミッドを作った古代人には天文学の知識が豊富にあって、土木技術もすごかった、と言うだけの話なんだけど、改めてwikiを見ると、ハンコックの書いたものは全部いい加減だ、と強い口調で書いてあるから、ひょっとすると逆に真実が多く書かれているのかもしれないと思います。新刊も楽しみです。

 

古代建造物の繋がりで思い出すのは渡辺豊和さんと栗本慎一郎さんが奈良の三輪山の周りなど、小高い丘の上には磐座があって、鏡のように磨かれた(ことが窺える)巨石が乗っている。しかもその向いている方向は冬至夏至の日の出日没などを正確に反映しているから、光通信のネットワークだったのではないかと論じていました。これも、具体例を紹介しながらのとても説得力ある古代論でした。1980年代の書籍かな。これらを通読した私は、超古代と言っても1万年ほど前のことですが、文字はないにしても非常に高い知識と技術を保有した先祖がいた可能性を感じていますがもちろん教科書的にはあり得ない話として政策的に処理されています。

 

思えば1980〜90年代はニューアカデミズムなどと呼ばれ、今では考えられないトンデモ的な学術書?が溢れていました。多くは知的遊戯の域を出なかったかもしれませんが、例えば大木幸介さんが脳内麻薬についてしつこく持論を展開していたことなどは今考えても無視できないと思います。経済が好調で個人が読み応えのある書籍を求めるなど、需要がこのようなハミ出し型の自説展開が流通することを後押ししたのでしょう。玉石混交の知的活動が行われてこそその中に真実を突いたものが現れうる。景気が良いと、こういう良いことがある。

 

思うに自由な知的活動は貧乏でもできなくはないけれども、世の中が豊かになって働かなくても暮らせる人が多く存在するようになった方が全体として活発になるはずです。それは政府というか彼らにとっては脅威でしょう。江戸時代の名君といわれたのは税制改革つまり社会を貧乏にした質素倹約の吉宗、倹約令の松平定信水野忠邦ですね。元禄の豊さをもたらした綱吉は犬公方とかいわれて蔑まれています。国民が豊かになって自由な知的活動を始めることを、歴史教育を通して「それはいけないことだ」と言っているようです。

 

知的活動は、大学の統制つまり予算配分の分野を政策的に絞る、mRNA開発者にノーベル賞を授与するなどの方法で今もありますね。月探査に異常に傾斜した昨今の風潮も、本当に大事な研究テーマに気づかせないための目眩しかもしれません。