20240120 隠れ多極派

田中宇さんの最新の論考(サイトあり)を読んで、久しぶりに啓発されたというか、考えさせられることが多かったのでメモしておきます。以下の内容は私が勝手に解釈したものなので、オリジナルとは異なる可能性があります。

 

ニュージーランドは2017年から2022年初頭までアーダン政権で極端なまでのコロナ隔離策、ワクチン接種強制、情報検閲、温暖化対策などを強行した。これはなぜか。実験していたのではないか、との見方。大衆は、どこまで馬鹿なのかを試していたというのです。

 

ワクチン任意接種、では反対論者が少数派にとどまり、弾圧しづらい。そこで強制にして反対論者が浮き彫りになってくればそこを強烈に弾圧して全体主義社会の形成を進める。これが一つの見方(ゼロヘッジというメディアでそういう論稿があったとのこと)。

 

田中さんの考えはある意味真逆で、これは政権の自滅策として進められたのだと。トンデモな政策を行えば反対論者が出る。それを弾圧すれば政権への信頼は失われる。要するに、自分達はモロに全体主義政権なんだよ、ということを示す愚策を連発することによって、ニュージーランド政府は、どこまで愚策を繰り返せば自滅できるかを世界に見せていたのではないかと。世界とはどこかといえば、おおむね欧州諸国であって、これがオーストラリアだと広すぎて参考にならない、NZはサイズ的にも欧州諸国が参考にしやすいではないか、と言っています。

 

その背景には、世界を具体的に牛耳ってきた米英諜報業界における路線転換の動きがあるのではないかと、これはいつもの論旨ですね。旧勢力はあからさまな世界統一を目指す、新勢力は一見、世界は多極化していくように見せかけながら実はキモのところは世界統一政府?が握る形に持っていきたい。この新旧2勢力の間にも抗争があって、旧勢力が主流だったところを実は新勢力がひっくり返しつつある、あるいはもうひっくり返したのではないか。

 

このような観点から世界を見渡すと、米・民主党も、日・自公政権も、EUも、イスラエルウクライナも、オウンゴールを積み重ねて自ら滅びていこうとしている姿に見えないこともありません。例外はロシアかな。中国やイランはどうなんだろう。自滅策を繰り返しているのは、目に見える形での世界支配の主役つまりG7に限定しているのかもしれません。

 

こんな動きの中で(これは実験だと称する人もいる、と田中さんは書いています)、新勢力として想定外だったのは、温暖化とかコロナとか、見え見えのインチキ政策を意外に大衆が信じてしまい、こうなったら全体主義でも構わないや、と表明する極度の間抜けさだったと。どこまで強くグロテスクな施策をやれば大衆が気づくのか、試してみるという意味でもこれは実験であり、ここから得られた情報は後々の支配に役立つに違いない。

 

私が納得するのは、旧勢力は自滅していくだろう、でもそれに取って代わるのは新勢力だという彼の根本的な考え方です。で、大衆は、どちらにも属していない。