20231229 この2年半(続き)

振り返ってみると、戦争だったんだなあという感じもします。

 

先の大戦もこんな感じだったのかもしれない。大本営発表、愛国婦人会、進め1億火の玉だ、神州不滅。私がこの注射危ないから職域接種は急がなくて良いのではないでしょうかと発言した時に遮った役員のセリフは「国の方針に従うのは企業の務めだ!」だったからなあ。ああ、今どきこんな考えのおじさん(お爺さんか)もいるんだなと思いました。国に従わないのは非国民だと。でも若い人を巻き込まないでほしいよね。

 

いま、敗色濃厚。玉音放送を待つばかりかもしれない。いや、これが戦争であることすら、感じとっていない人も多いでしょう。でもイメージとしては焼け野原が広がっている。

 

誰と誰との戦争だったのか。陰謀論的には、これまで世界を支配してきた悪い奴らと、トランプを押し立てた良い人たちの間の戦いなんだ、そんなストーリーになってます。私も、今年の半ばくらいまでは、そういう説を多分そうかもと思うところがありました。最近はちょっと違う。悪辣な大日本帝国が崩壊してGHQがやってきて、真の民主主義が実現するのだ、と同じ感覚で事態を受け止める気には、やっぱりなれないな。だってこの80年間の日本を考えれば、そんなナイーブな感覚は、もう無理。

 

この戦争は、外面的にはDSと反DSの戦いであったり、米民主党とトランプ主導の共和党の戦いであったり、BRICSと西側NATOとの戦いであったり、いろんな形をとっていますが、実は自分の心の中にもこの戦争があるのかなと徐々に感じられてきた。

 

私に関して言えば、この2年半に芽生えてきた考え方は、世界は誰かに任せておいて良いものではない、というか。

 

これ、大それた考えですよね。小さな一個人に何ができるというものでもない。何もできないのが普通だと思うけれども、じゃあ世の中のことは誰かにお任せしまーす、後はよろしく。自分は、自分の周りのことだけに集中しまーす。外の世界のことには無関心で行きまーす。そういう人が集団の大半になると、今の日本になる。今の世界になる。

 

私もずーっと勤め人だから、与えられた仕事はしっかりやりますね。経営はよろしく、みたいな感覚はすごく楽だと知っています。政治もよろしく。技術開発もよろしく。GDPもよろしく。そんな意識で生きていると楽で仕方がない。

 

こういう心が、今回、強く責められた感じ。今次の戦争は、そんな形で私の心の中にある。なぜ人類は「意識」や「思考力」というものを授けられたのか。意識は世界を作るから、その使い方をよく考えなければ(思考)ならないんだな、と思い始めた。

 

トランプ、プーチンらの「良い人」たちが多分勝利するんだろうけど、その後の世界を作るのは無数の一個人になるだろうから、大変だけど、心の中の戦いをクリアしないといけないんだろうな、というのがこの2年半を経ての感覚です。ただ、それをすることは、意外に晴れやかで、楽しいかもしれない。