20231025 財務省は優秀か

今朝がた、例によって何ということなくネットを見ていたら、刺さってきたフレーズがあった。「財務省が本当に優秀なら、増税などせずに経済を回せるはずだ」というもの。表現は正確ではないが、泉房穂さんという、有名な前明石市長の方の発言らしい。

 

なーるほど。そういう見方もあるのね。ていうか、正論じゃないの、これ?

 

財務省の人たちは、自分達は優秀だと思っている。多分。わたしの知っている銀行業界の人とか、証券業界の人とかも、財務省の人たちは優秀だと言うことが多い。日銀の人たちも優秀だと言われる。何か、ここで「優秀」と判断される、基準があるんでしょうね。元々同級生で、成績の良かった人たちが財務省や日銀に入った。自分はそれほど成績優秀ではなかったから何とか証券やなんとか銀行にしか入れなかった。そういうのはあると思う。あるいは仕事上で会話を交わす機会があり、財務省や日銀の人たちがいかに頭がいいかをその時に感じた、そう言うのもあるでしょうね。

 

そこで測られている優秀さと、泉氏が考える優秀さとは、違うものなのか。

 

(自分にはよくわかんない部分はあるけど、)国の財政が大変だ、国民は困窮している、となれば知恵を出して、何とか経済を回していこう、ただし国民に負担をかけないやり方で、が解くべき問題になるだろう、と泉氏は言っているようだ。本当に優秀なら、この問題を解いてみろと。解けるだろう、と。

 

ところが、優秀さを自認する財務省日銀の人たちは、この問題を解こうとしない。まず増税はありき。減税は原則ダメ。この「公理」は絶対に揺るがすことなく、それを大前提として財政金融を動かす小技を考え出す。局面限定世界における優秀さしか披露しようとしない。それはなぜなのかというと、政府自民党公明党が国民からは搾り取れるだけ搾り取れという方針を下ろしてきているからなのか、その上にアメリカがいるのかは不明だが、まあ公理には触らない、という行動パターンはいかにも官僚的優秀さの限界(能力的にも権限的にも)なのだから、泉氏はあえて無理なことを言っているとも言える。

 

鉄人28号という漫画があって、アニメの主題歌は「敵にわたすな大事なリモコン」と唄っていた。鉄人は能力絶大だが脳みそがないからリモコが悪人の手に渡ると暴れてひどいことになる。だからリモコンは正義の側が持っていろと言う趣旨なのだが、財務省日銀も鉄人28号なのかもしれない。そう言う意味では、能力は絶大かもしれないけど、リモコンを誰が持ってるかで吉にも凶にもなるという。

 

と、ここまで書いてきてフト思ったが、脳みそのない鉄人28号は「優秀」かどうかの判定の埒外のような気がする。とすれば財務省日銀が優秀かどうかを議論したり考えたりすること自体が、的外れということかもしれない。

 

泉さん、こんな議論、どうですかね。