20231002 日本の保有する米国債

報道によれば、米国外が保有する米国債は7兆ドル強、うち1兆ドル強が日本だという。150円で換算すれば、総額は総額は1,000兆円、日本の保有は150兆円だ。日本は世界で1位、今年も持分を100億ドル単位(1.5兆円単位)で増やしている。2位は中国で8千億ドル強、年々持分は減らしている。

 

150兆円?

 

誰がそんなに保有しているのか。調べればすぐわかるが日本政府だ。外国為替特別会計というのがあって、ここが令和3年度末に90兆円を超える外国債保有していますよと公表している。姑息に感じるが、どこの国の国債であるかは明記していない。でも90兆円ならアメリカだろうと考えて当たっていないはずはないと思う。

 

この特別会計は、何を原資としてこんなに外債を買えるのか。ホームページ記載の説明によれば、円売りドル買い介入した時に得られたドルを外貨資産にするのだと。ではその介入の原資となる円(売るわけだから)はどう調達するのかといえば政府短期証券を発行するのだと。つまり支柱の金融機関から借り入れて、その借りたお金で米国債を買うわけね。

 

介入はあまりやっているようには報道されないけれど、けっこう円を売って、ドルを買っているのだろう。そうでなければこれだけ円安が進むはずがない。で、入手したドルで米国債を買う、と。それが積み上がって100兆円。

 

米国政府は1,000兆円も借金して何をやっているのかといえばウクライナ支援だったりする。それを嫌気した共和党が政府予算を通さないぞ、政府機能が停止するぞと言って脅かしていたのがこの数ヶ月間だった。

 

多くの人の予想によれば、現行のドルは廃棄され、100兆円は戻ってこない。痛い経験をすることになっている。

 

戻ってこないということは、借り入れのために発行した政府短期証券は償還できない?かも知れないということだろうか。

 

これって宗教団体の壺を売る行為と似てないか。壺を買え。代金は返さない。

 

逆に、日本国債はほとんど外国で買ってくれない。いいことだとは思うが、貸し借りの関係から言えば日米は歪んだ関係にある。これが21世紀以来の間接的植民地支配の一側面だとみることは、あながち間違っていないだろう。買わされていたのだ。