20230612 クライメートゲート

恥ずかしながら初めて知りました。

 

渡辺正さんのご著書。この本を発見したのは、増田悦佐さんの著書からだった。

 

ニクソン大統領の時に政敵を盗聴するとかしたのが確かウォーターゲート事件で、それが元になって胡散臭い政治的事件を◯◯ゲートと呼ぶようになった。

 

クライメートゲート事件は、二酸化炭素が増えると地球が温暖化する、化石燃料を燃やすと二酸化炭素が増える、地球は温暖化して破滅する、という公式の物語を側面支援する形で出された、というか推し年人となっているIPCCの報告書に掲載された論文の中にデータ捏造があるぞとの指摘がなされた案件。

 

捏造の中身を見ると、全世界に張り巡らされた気温測定ポイントの中から、測定結果が気温上昇を示しているものだけ抜き取って平均値を算出しているのではないかとの疑問が湧くようだ、そのことに勘づいた研究者が元データを見せろと言ったら当該研究者がそれを拒否した。そして捏造グループの間でやりとりされたメールまでハッキングされ公開され、もうグウの音も出ないくらいに論破されたらしいのだが、その捏造過程を検証するとかいう委員会が立ち上げられて、深刻な捏造はなかったという結論になったという顛末。2009年の話らしい。

 

研究者の世界なんだから、元データを公開しないというのはあり得ない話だろうと自分は思う。それを拒否した時点で疾しい(やましい)気持ちが当事者にはあったはずだろうなと推測する。

 

結論ありきで論文を書く学者を中国では曲学阿世の徒と呼んだ。それの現代版かなと思う。

 

捏造グループの間でのメールには、これがバレたら俺たちは生きていられないぞというものもあったそうだ。それはそうだろう。脱炭素社会を構築しなければ人類は滅亡するくらいの勢いで各国政府は企業にも個人にもさまざまな行動変容を強いている。例えば化学工業なんてどうするのか。石油を使うなと言われたら存続できないだろう。自動車メーカーはどうか。石油を燃料に使うなと言われて渋々電気自動車を開発している。それが、いや地球温暖化のデータは捏造でしたとか言えるか?本当に、殺されると思う。だから研究者も命懸けなのだ。

 

多分、二酸化炭素が地球を温暖化する、それは致命的な現象であり脱炭素を進めなければならない、という結論で論文を書いてくれれば資金は出すぞという悪魔の誘いがあったのではないか。それに乗っちゃったんだろうなぁ。

 

インチキな研究に基づいてあれこれやってきた各国政府も今更戻れないだろう。恥ずかしくて。

 

思うに、脱炭素はいずれ破綻する。SDGsもいずれ破綻する。企業も個人も、保険をかけておいた方がいい。つまり、化石燃料で生きていくという道筋は残しておいた方がいい。