20230609 ウクライナのダム破壊

犯人は誰だ。米国ですら、それは不明と言っている。メディアは、全体的に、ロシアがやったのだと言わんばかりの論調だ。

 

ちょっと前にノルドストリームの爆破があった。これも犯人はわからないとされている。当然、西側はロシアの仕業だというが、そもそもロシアからドイツにガスを供給するインフラだから、ロシアにはそれを破壊する動機がない。エネルギー供給を止めたければバルブを閉めればいいだけではないか。

 

このように、おそらく西側の作戦(謀略と言って良いだろう)に違いない事件に関しては犯人の追及が徹底的に離されない感じがある。

 

このように言うと、そんなことはないだろう、と普通の人はいう。だってウクライナのダムを破壊したら困るのはウクライナひいては西側ではないか。ノルドストリームを破壊したら困るのはドイツひいては西側ではないか。だから、西側がそんなことをやるはずがない、お前はおかしい、ロシアのプロパガンダに乗せられている、とまともな人は言う。

 

こう言う人たちを説得する義理はないのだが、歴史的にはそれが西側というかアメリカの常套手段であったことぐらいは予備知識として持っていた上で話をしたいものだと思う。

 

もともとメキシコ領だったテキサス。アラモ砦の騎兵隊200人がメキシコぐんに虐殺されたとしてアメリカはメキシコに報復を仕掛け、ついにテキサスを割譲させた。このアラモの戦いで、実はすぐ近くにアメリカ正規軍が駐屯していたのに全く救援に動かなかったのは何故かという歴史の謎がある。アメリカがメキシコに報復する際には「リメンバー・アラモ」が合言葉となった。

 

ルーズベルトは不戦を公約に当選したから欧州大戦が起きチャーチルから参戦を要請されても動けなかった。真珠湾奇襲をホワイトハウスが事前に察知していたことは多くの研究で示されている。それどころか、ハル・ノートは日本に到底承諾不可能な条件を提示することにより自国への攻撃を誘発する意図があったとの見解すらある。当然ながらその後、アメリカは「リメンバー・パールハーバー」を合言葉に国民の支持を得て当初は太平洋戦争、そして欧州戦争に参画していく。

 

他にも「リメンバー・バハマ(対スペイン)」「リメンバー・ルシタニア(対ドイツ)」「リメンバー・911(対アフガニスタン)」とか多いんだよな。意図してやってるだろ?と思えばとんでもなくワンパターンでもある。時効が被害を受けて、それを相手国がやったことにすれば民意をリードしやすい、という目論みで繰り返し繰り返しこれをやっていると仮定すれば、今回のノルドストリームもウクライナのダムも、違った風景で見えてこないか。