2021年の1月6日に、トランプ支持者たちが米国連邦議事堂に乱入したとされる事件がありました。議事堂内には無数の監視カメラがあるにもかかわらず、そこで撮られた動画は一切公開されてきませんでした。何故かというと民主党がそれを認めなかったからだと言います。
民主党がと書きましたが、形式的には議会であり、そのトップを民主党のペロシ氏が務めていたため、議会は動画の公開を禁じていた、それはに民主党の意向を反映したものだった、というのが正確なところです。
ところが今般の選挙で下院の多数を共和党が占め、下院議長には共和党のマッカーシー氏が就きました。これによって議会の方針も転換し、当時の動画を公開する、しかもその分析をFOXニュースのキャスターに依頼するという流れです。
で、出てきた動画を見てみると。。自分は脱力しました。トランプ支持者たちのなんと平和的なことか。ただ議事堂内に入って、ぶらぶら歩いているだけなんです。しかも、彼らを議事堂内においでおいでして誘導したのは議事堂の警備員たちでした。なんなんだこれは。
一方で、同日、議事堂内で激しい揉み合いが起きて、乱入したとされる一人の女性が警備員によって殺害される映像もありました。これは当日の直後に公開されていました。
これは情報戦だな、と考えざるを得ません。
不可解なのはトランプ氏が自身の演説の聴衆に対して議事堂に向かって行け、と促したことですが、いざ群衆が議事堂に到着してみると意外にも警備員たちは中に入れと言う。誘われるままに大勢の人々は中に入りました。でもそれは予想外のことだったようで、ほとんどの人たちはキョトンとした感じで中をゆっくりと歩き回っています。ああ、議事堂の中ってこんな感じだったんだあ、というような雰囲気です。並行して過激化したトランプ支持者が乱暴狼藉を行い警備員にひとり射殺される映像が撮られています。
民主党としては、群衆が議事堂に乱入する絵が欲しかったのではないか。それを確保しておいて、残虐な殺傷場面を別途動画に収めておく。これらを組み合わせれば、トランプ支持者たちがいかに常識外の人々かをアピールできる。
以上はあくまで推測です。しかしこれまで散々暴動として報道されてきた事件の内実が極めて平和的なものであったと暴露されたことに、ああまたやられてしまったかとの脱力感を覚えます。報道は、信用してはいけません。
