20240628 AIが苦手とすること

トランプとバイデンがCNNの番組で今日(日本時間)、討論することになってます。トランプはともかくよくバイデンが応じたなと思わされますが、それなりの設定でしょう。西森マリー氏の見立てによれば、バイデンを引っ込めてオバマ妻かカリフォルニア州知事のニューサムに民主党候補を変更するための仕掛けだそうです。私の予想は、これまで通り、ジリジリとトランプ優位の雰囲気を作る設定の一つだろうなと。

 

南米ボリビアで軍がクーデター未遂。BRICSに擦り寄る新政府がイスラエルとの断交などを公表した直後のことだったと言います。クー首謀者の軍幹部は逮捕。大統領は国民に団結を呼びかけ、それに呼応する万単位の群衆が大統領府前でシュプレヒコールする動画が拡散されています。クーの背後にモサドとCIAがいるとネット上で言われています。ひょっとして、こんなことが世界各地で起きますよというイメージを見せているのかもしれません。

 

東京都知事選。私は渋谷で蓮舫、目黒で内海聡の街頭演説の場を見ました(通りすぎた)。人はそれなりに集まっていて、よく演説を聞いてはいるようだけど、なんとなく、それ以外(通り過ぎる人。私も含めて)の人の多さの中で、特殊な空間を作っているだけみたいな感じ。ネットを見ていても乱戦状態で、どの候補も決め手に欠けているのでは。不正操作がなければ、票は分散して意外な展開もあるかもしれません。私自身は深く?悩んでいます。誰に投票しようか。誰に投票すべきではないかはすぐわかるけど、残った候補はよく知らない人ばかり。

 

ところで「ゆる言語学ラジオ」というYouTubeのシリーズがあって、慶應大学の先生が出演しAIに関して語っていることに興味を惹かれました。

 

AIは推論をします。ではどんな推論をするのでしょう。教授の問いに対して司会者が「帰納推論または演繹推論です」「それだけ?」「いやそれでMECEでしょう」みたいなやりとりがあって、じゃあ赤ちゃんはどうやって言葉を身につけていくのかという話の展開です。

 

ガヴァガイ問題という言葉を初めて聞きました。飛び跳ねているウサギを大人が「ガヴァガイ」と呼ぶと、言語学習中の幼児はその単語が小動物全体を指すのか、長い耳のことか、飛び跳ねるという行動か、白い毛玉のような形状のことなのか、判断できません。でも「おそらくこれだろう」と予測というか仮説を立てて、次の機会に例えば飛び跳ねていないウサギを大人が「ガヴァガイ」と呼んだとすれば「飛び跳ねる」は意味として棄却して良いことを確認すると。つまり知識ゼロからジャンプするためには予測なり仮説なりを設定する能力が必要で、それは帰納(インダクション)、演繹(ディダクション)とは別の仮説設定型(アブダクション)推論というものなのだ。それはAIが非常に苦手にしているものなのだという話です。

 

演繹は論理推論だから解は予め決まっている。機能は確率推論だから最も起きやすい結果を予測できる。アブダクション推論は、一種の決めつけだから当たる確率は低いが、パラダイム変換を起こせるのはこの推論方法だけなのだというのです。それはそうだろうなと思います。陰謀論などアブダクション推論に分類されるかもしれません。共産主義は演繹と帰納の組み合わせだけでしょうね。

 

おそらくこれからの人類はAIに(というかAIをツールとして使う層に)管理されていくでしょうから、AIとは何かを知っておくこと、その得意不得意について意識しておくことはサバイバルを考える上で重要な情報かと思った次第です。