20230328 超過死亡

人口あたりの死亡者数は、あまり短期に上下動するものではない、という通念がある。だから人口と年齢構成がわかっていれば、ある1年間の死亡者数はおおよそ前年度あるいはその前の数年間と同じになるだろうという予測が成り立つ。その前提に基づいて、予想される死亡者数を上回る死者数が生じたときにその乖離(増加)の分を「超過死亡」と呼ぶのだという。

 

それが2022年、10万人を超えた。2023年1月は2万人に迫り、2023年の1年間を通して20万人前後になるのではないかという見方が出ている。この1年間で、原爆をしのぐ死者数が出ているのだと解説する記事もある。確か東京大空襲の死者数も10万人だった。あれが今起きているのか。しかも毎年。さらには年々ひどくなっていると。

 

2022年に何があったのか。当然、ワクチン接種の副作用が疑われる。その点について、色々見てみたが、池田信夫さんという方が、どうも違うのではないかとの疑問を綴っている。内訳で最も多いのが老衰だからというのだ。

 

一時期指摘されていたが、交通事故に遭ったり階段から転げ落ちて亡くなってもPCR陽性ならばコロナ死とカウントするよう厚生労働省は求めていた。なのに一番多いのが老衰とはどういうことなのか。全てコロナ死にカウントすればよかったのではないか。それができなかったのはなぜか。実際、諸外国では超過死亡はコロナ死とほぼ一致しているらしい。日本だけの特殊事情があるとも思われる。

 

厚生労働省は医療逼迫を原因としているようだが、コロナ病棟は2022年に限って言えば大量に用意されたもののガラガラだったという。

 

池田氏はそれ以上に踏み込んだ記述を控えているようだが、自分が想像するのは次のようなことだ。

 

老衰死の直前の状況は、寝たきりだろう。寝たきりで死の直前の入院患者はたぶんさまざまな管を差し込まれてスパゲティ状態になっており、意識もあまりなく、おそらくワクチンも打てない。

 

その中で医療逼迫というか医療資源をコロナにふり向けろという政策決定がなされ、ワクチンを打てば儲かるという医療経営者にとっては逃し難い機会が生じたらどうなるか。延命治療を切り上げて、より高額の収入が得られるコロナ対策の方に舵を切るのではないか。

 

コロナ対策と認められればベッドが空いていても補助金がもらえる。ワクチンを打てば1回何千円という臨時収入になる。それが延命治療よりも儲かるという「経営判断」があったと考えると、日本の特殊事情として理解しやすいと思うのだがどうか。

 

恐ろしい国である。というか、もしこの仮説が当たっているなら、医療関係者の多くは恐ろしい人たちである、と言わざるを得ない。でも当たってるんじゃないかなあ。

 

とすれば、今後、超過死亡はだんだん減っていく。なぜなら、なくなるべき延命治療中の人たちは多くが亡くなってしまったし、コロナ特需が終われば医療機関経営資源を延命治療に再度振り向けるはずだからだ。書いていて嫌になるが、これが自分にとってリアリティのある仮説なのだ。