ウクライナ、イスラエルまでは陰謀論さえ承知しておけば解釈は難しくなかったと思います。ウクライナ〜NATO〜米民主党vsロシア。イスラエル〜NATO〜米英vsロシア。これはストレートに陰謀論で理解できる構図です。100年くらい遡って英露のグレートゲームの現代版だという人もいました。当たらずといえども遠からずだと思います。
さてそれでは韓国では何が起きているのでしょうか。親日親米の尹政権と北朝鮮寄りの野党。野党が不正選挙を行ったから調べるのだ、として尹政権が非常事態宣言を発出しました。軍は確かに選挙管理委員会を襲ったようですけど、証拠を収集したのかどうかもよくわかりません。証拠を握ったという話も聞こえてきません。尹大統領は国民に迷惑をかけて申し訳なかったとか言って引っ込んでしまいました。野党は弾劾請求を出し続けるぞと言っているようです。北朝鮮は、この事態を見越していたかのように先般、南北をつなぐ道路を爆破し、南朝鮮とはもう縁を切ると言っています。それなのに北従(北朝鮮に従う)とまで言われている韓国野党は親米親日の尹政権を打倒しようとし続けています。
ちょっと引いて見てみれば、日本もアメリカも不正選挙の可能性はかなり高いわけで、親米親日の尹大統領が、不正選挙は怪しからんと言って戒厳令を出して軍に選挙管理委員会を調査させるというような行動自体が不思議なわけです。同じことを日本国民、アメリカ国民が要求し始めたらどうするのかという配慮がない。となると、尹大統領をして戒厳令を出させたのは誰なんだという疑問が出てきます。
シリアのアサド政権崩壊をバイデンが評価しました。これでもう構図は明確ですが、これまでのシナリオの展開ではウクライナ敗北、イスラエル滅亡ですから、米英にBRICSが勝利するという方向に行くのかと思いきや、シリアでは逆パターンになったわけです。ロシアはシリアのアサド政権を助けず、アサドの亡命を受け入れました。シリアは、反政府勢力が円滑に清家に情を受けるとされていますが、その裏にいるのはトルコとイスラエルとアメリカですから、ここではグローバリストが勝利した格好になっています。不思議ですね。
陰謀論者はイスラエルが滅亡し英米の覇権が失われればCIAもモサドも活動が不活化して、世界は平和になるというような物言いをしてきましたが、じゃあシリアは、韓国はどう解釈するんだと問われればさえた回答はできないと思います。これは、結構高度な応用問題だなと私は受け止めています。
大きな流れとしては、米国(そしてその裏にいる英国)によるグローバリスト世界支配は終わり、BRICSが台頭して世界は2極化させられる方向にあるように見えます。中国がどうなのかわかりにくいですが、ここはロシアと協調するんだと思います。ユーラシアとアフリカはロシアが仕切る、なのかなと思いきや、なんとシリアには英米イスラエルが残るという。
また大きな流れとしては朝鮮統一かなと思いきや。北は南を無視し始めるし、南は北従の野党が親米親日の大統領を追い詰めつつあるという。
この応用問題を説得力を持って解釈している識者は、私の見るところ一人も存在しません。
私ももちろん、読みきれませんが、ちょっと気になっているのはクルド難民はシリアの圧政が原因だったのだから、アサドが亡命したらもはや難民ではないという議論です。埼玉県からクルド人を帰国させる理由が生じたということです。なので100万人と言われる欧州諸国へのシリア難民が強制帰国させられる可能性も生じています。これは、トランプが言っている不法入国者たちを強制送還させるという方針とリンクしているように見えます。
韓国の場合は、北朝鮮がもはや南に対して見向きもしなくなったことと、在韓米軍に撤収の動きがあることと関連づけて今回の政争を見ていけば、そろそろしっかり国内政治をやれというトランプ周辺からのメッセージかもしれません。北従の野党がいくら頑張って尹を引き摺り下ろしても、褒めてくれるはずの宗主国北朝鮮はもはや南を見ていない。勝手にやれば?という北のメッセージを理解した時、韓国野党は呆然とするのではないでしょうか。
はい。我々も数々のイベントを通じて陰謀論者、懐疑主義者として成長してきたとは思うのですが、すごい応用問題が待っていましたね、ということで。