イランの大統領は死亡したとイランの国営放送が報道。事故原因は調査中とのこと。イスラエルとアメリカは、自分達は関与していないとの声明を発表した模様。さて、調査ですけどもしもイスラエルないしアメリカの関与が認められるとなったら、これはもう大紛争になる可能性大ですね。一方で、それを回避する方策として、濃霧が酷かったから、という結論を出してもおかしくない状況ではあります。日本のXでは中東動乱で株価がどうのこうのみたいな卑しい書き込みが多く見られますけど、本当にイランがイスラエルやアメリカに宣戦布告したらカブどころじゃないでしょう。
そのイスラエルで、政権内部の乱れが出始めました。ガラント国防相はイスラエルのガザ統治に反対する、とあからさまにネタニヤフ首相に反旗を翻しました(5月16日CNN)。ガンツ元国防相も、早くガザの統治方針を合意しなければ政権を離脱するぞとネタニヤフに迫っています(5月19日読売)。国内では同首相の退陣を求める大規模なデモが起きていると、これは画像や動画を伴ってXで広く拡散されています。そして、なんと西側寄りと思われている国際刑事裁判所の検事が、ネタニヤフ、ガラント、そしてハマスの指導者数名を戦争犯罪や人道に対する罪の疑いで逮捕状を請求したと(5月21日NHK)。その検事はカリム・カーンという英国籍の人権派弁護士と言われる人で、どこかで聞いた名前だなと思って調べたら、プーチンにも逮捕状を請求した人でした。
イスラエルは政府が国民から孤立、政府内でも軍部と首相に不協和、イランの調査次第で攻撃対象になりかねない、そんな状況のようです。どう決着つけるんでしょうか。一番穏便なのは、ネタニヤフが辞任して後任首相がガザ停戦し人質交換、パレスチナ国家を承認して共存路線を敷くことだろうと思いますが、シオニストはそれだけは嫌なようですから、まだもう少し、ハードランディングの懸念を抱えつつ事態が進行するのかもしれません。でも戦争屋が追い詰められているという構図は示されたと思います。
ところで話は全然違いますが、用事があって新大久保に行ったら、まあほぼコリアンタウンになってしまっているわけですが、駅にも看板が出ている「行知学園」の存在感がすごいです。中国人学生に対して日本の大学への進学指導をする一種の塾なんですが、ビルは何棟もあるし、教室の数も恐ろしく多い。ネットで見たら進学実績も東大50名、東工大44名、京大29名、総計合わせて164名とか、結構な数字が出ています。学生数はコロナ前の2019年に4千人に迫り、ここ数年は2000人強で推移しているとのこと。中国人起業家が十数年前に設立した株式会社による運営で、新宿と池袋が二大拠点とホームページに書かれています。
知り合いの大学の先生に聞いてみたら、もちろん知っていて、多くの大学は日本人の少子化で学生数も受験者数も減る一方だから、行知学園に大学幹部が挨拶に行って、ぜひ当大学を受験してくれとお願いしている状況のようです。いや、初めて知りました。ネット上では、日本の大学(だけじゃなくて中高も)が中国人に乗っ取られつつあると盛んに叫ばれているわけですが、経営体としての学校法人は受験生や学生を減らしたくないわけで、ここでも中国人留学生が増え続ける理由があったと。日本人が建設作業員になりたがらないからクルド人が増えているのと一緒かも。さらに言えば、優秀な中国人学生は日本なんかに来ないよという意見も聞きました。これどうなんでしょうね。