Sputnikがイラン国営放送の情報として伝えるところによれば現地時間5月19日、イランの大統領ライシ大統領を乗せたヘリコプターが同国北西部の東アゼルバイジャン州に「ハードランディング」。同機にはアブドラヒアン外務大臣も同乗。ハードランディング後に搭乗者の一人とは連絡が取れたが、現在は途絶えているとのこと。
地図を見ました。墜落?場所はテヘランから北西およそ500km、トルコ、アルメニア、アゼルバイジャンとの国境に近い山間地域ですね。現地の動画を見ると、救助隊が向かっていますがものすごい濃霧です。こんな中をヘリで、何しに何処へ行こうとしていたのでしょうか(追記:アゼルバイジャンのアリエフ大統領との会談の帰路だったとの投稿あり)。
私は日本語のXだけしか見ていませんし分かりませんが、知らなかったこともたくさんありました。
ライシ大統領は1960年生まれの63歳、神学校を卒業してイラン革命後に検事となり、当時の最高指導者ホメイニ師に見出されて司法分野で活躍、検事総長も務めた後に政治に転じ、2021年の大統領選で当選していま一期目ということです。
大統領に当選した時のBBCの記事は、「あれは自由な選挙だったのか」「イランの有権者の多くは今回の選挙がライシ氏に有利に運ように計画されていたと見ている」「投票率が前回よりかなり低い」「多くのイラン国民や人権擁護団体は、ライシ氏が27歳の1988年に、大勢の政治犯が処刑された出来事に関わったと見ている」「アムネスティインターナショナルの事務局長はライシ氏が殺人誘拐拷問の罪を免れて大統領にまでなったと言っている」などなど嫌味たっぷりで、西側の意向に沿わない人物であることを示唆。さらには「イスラエルが深刻な懸念」としてイスラエル外務省高官の「ライシ氏はテヘランの虐殺者。これまでで最も過激派のイラン大統領で、核開発も加速させるだろう」との発言を紹介しています。
まあ大体ストーリーはわかってきました。非常に分かりやすい対立軸ですね。ネット上には、アメリカやイスラエルの関与を疑う書き込みが見られる一方で、なぜ大統領と外務大臣が同じヘリに乗っていたのかを訝る投稿もあります。イスラエル関与となれば非常に大きな問題になりそうです。(追記:イスラエルの放送局チャンネル12がライシ大統領死去の報道を行ったとの投稿あり)
話は全く変わりますが、過日、北関東で勤務しているお医者さんと話す機会がありました。外国人の患者さんが増えているんですよとのこと。クルド人とか中国人とか。クルド人の患者さんは健康保険証を持っていないから、どうしても診療費が高くなる。日本語を話せないので、学校に通っているその人の子どもが通訳係で同行してくる。仕事は何やってるのか聞くと、合法な移民で来ているクルド人が土木建築の会社を作っていて、そこで違法移民の自分らが働いている。建設作業員は圧倒的に不足しているから、日銭で良いお金になるのだと。なるほどね。だとすれば、元請のゼネコンは見て見ぬふりということですか。移民問題にはそういう一面もあるんだなと思いました。