20230509 馬鹿はワクチンを打たない

それにしてもワクチンは酷い話だった。もう終わりだろうが、この3年間、強い同調圧力にも屈せず非接種を貫いた人は偉い、と言っても良い時期が来たと思われる。

 

どのような人たちが、ワクチン接種を拒んだかについて多くの研究論文が出されている。その一つ、独立行政法人経済産業研究所のディスカッションペーパーを見ると驚く。打たない選択をした人の特徴は①若者、②女性、③低学歴、④低貯蓄、⑤全般的不安傾向を持つ、⑥人を信用しない、⑦痩せている、等々だというのだ。

 

逆に言えば、①年配、②男性、③高学歴、④高貯蓄、⑤不安傾向が小さい、⑥人を信じる、⑦痩せていない、の人々は接種率が高いのだろう。その論文では、接種傾向が高い人のもう一つの特徴として⑧情報源はテレビ(NHK)が主、ということも記されていた。

 

要するに馬鹿で貧乏で猜疑心の強い人間が非接種を貫いていると、こう言いたいのかね。

 

著者の実名も併記している論文だからデータの捏造はないものとしよう。この結果は、自分にはとても重要な示唆を与えてくれると思った。

 

この国では、長く生きるほど(年配)、勉強するほど(高学歴)、高い収入を得て貯蓄を増やすほど、そして周りの人を信じやすく、栄養をたっぷり摂り、NHKを信じて暮らしている人ほど、誤った選択をしてしまうということだ。この論文は、そう言っている。

 

因果関係を推測するとこういうことかな。現世で栄達しようと思えば既存社会システムを信じてそれに適応するのが当然だ。その結果、高学歴になり高収入になり貯金も貯まる。栄養も摂れる。この人たちにとって既存社会システムに盲従することが生命線なのだ。

 

既存社会システムに違和感を持つと、冷遇される。いい学校になんか行けないし(それを拒む人もいるだろう)、いい就職もできないし、当然ながら低収入で貯金も貯まらない。

 

で、今回起きたのは、既存社会システムがそれに従う人々を大きく裏切った、そういうことではないか。既存社会システムがそもそも間違っていた、と言っても良い。

 

その間違った既存社会システムの中では、優秀な人ほど(それを間違っていると感じていた人ほど)冷遇されてきた。これはまあ当然だ。そして、馬鹿な人(自分の頭で考えない人、権威に盲従する人)ほど厚遇されてきた。ところが、世の中がひっくり返ったわけだね。

 

経済産業研究所の論文は「バカがワクチンを打たない」と嘆いて見せたが、賢いのかバカなのかの評価軸が180度違っていたということがだんだん明らかになってきて、結果的に「なぜあんなバカなこと(ワクチン接種)をしたのか」と、賢かったはずの人たちが大きく悔やむ展開になりつつある。世の中はわからないものだ。