20221022 陰謀論は利用される?

今世界で起きていることの裏側などを面白おかしく解説するサイトがたくさんある。マイケル・ジャクソン、ダイアナ妃、ケネディの息子、マリリン・モンローなどはまだ生きていると言い、ケネディの息子はトランプと組んで悪い奴らを駆逐しているリーダーだという。

 

オバマやヒラリー、ブッシュなどは悪の一味で、世界中から子供を連れ去り、生きたまま眼球から針を刺して脳髄の液体を採取して飲むとか、丸焼きにして食べるとか言われている。そのような習慣は悪の一味の結束を高める意味もあり、世界中で行われているともいう。その証拠がカナダで見つかり、ローマ法皇が現地に赴き謝罪したという。

 

さらにはトランプが率いる正義の軍隊の背後には良い宇宙人がついている。彼らは未来を見通せる機会を所有していて、それで効果を確かめながら戦を進めているので負けるはずがないと。また悪の一味のボスは地球人ではなく悪い宇宙人ないしトカゲ人間だというのだ。

 

ワクチンは人々を選別する手段として使われていて、権威のいうことに従わない、自分の意見を持った人たち、自分の頭で考える人たちがスクリーニングされた。この人たちを中心に、争いの多い3次元世界から5次元世界へのアセンションが起きるという説もある。

 

まあ良いでしょう。確かめる術はないから話半分で聞いておく。

 

一方で、以上のような書き込み、奇想天外なストーリーやエピソードを許すことができず、いちいち反論するサイトもあったのだ。例えば加齢したケネディの息子の写真は古い若い頃の写真を加工すれば簡単に作れるとか、丸焼きにされたりホルマリン漬けにされたりした子供の画像も、これはアーチストが作ったオブジェであるとか、いちいち証拠を出して論駁していた。

 

トランプや米軍の動きは分かりづらいので、玉石混交の情報の渦の中から真実を探り出そうとするとどうしてもケネディの息子的な怪しげな情報に触れなくてはならない。何度も見ていると、うっかり信じてしまいそうになる(今でも、実は本当かと思う自分がいる)。そっちに行きすぎないためにも、後者のような反駁サイトをたまに見ることは大事だと思うのだが、なんと今週、その反駁サイトがなくなってしまった。消されたみたいだ。

 

うーむ。

 

個人のブログを強制的に消せるとすれば、そこには権力が介入している可能性がある。権力は、フェイクニュース的なもののファクトチェックを有害と見做したのか?

 

唐突だが栗本慎一郎最終講義という書籍の中に「世の重大な陰謀は、陰謀説を唱える人びとを走狗として使っている可能性があるのだ」と書いてあったことを思い出した。

 

いまだに権力が権力を維持しているとすればの話だが、誰がBANされて誰がBANされないかという点も重大な真実探求への足掛かりであるに違いない。